PANTALAクリーム誕生ストーリー

もともと独学ですがお菓子作りが好きで、キッチンに立っている時間がとても好きでした。 30代前半に自身のメニエール病の発症をきっかけに、体のことや食べ物のことを気にかけるようになっていき、調味料だけでも良いものを、と心がける専業主婦生活をしていました。

メニエールの症状も落ち着いてきた2017の初春、時々拝見していた代替医療の方のブログで見たオーガニックのボディバタークリームのレシピが、全て自宅キッチンにある材料だったことから、ふと思いつき、何の気なしに試してみました。

その軽くてホイップクリームのようなテクスチャーと保湿力に感動、市販では出回ることのない【100%植物油の乳化剤を使わないクリーム】の肌馴染みの良さを初めて実感しました。

オイルをホイップする事でカサが増えるので、一人では使いきれないと思い「すごく気に入ったけど沢山出来てしまった」とSNSで呟いたところ、友人から「分けて欲しい」と言われ、その後もリピートが増え続けていきました。自分や身近な人が使うことを考えると、食べても安心安全なだけではなく、もっとより良い素材で作りたい!と、試行錯誤を繰り返し、使っていた香りもダマスクローズから始まって、お客様の希望から少しずつ種類が増えていきました。

添加したのは最初から100%オーガニックのエジプト産香油というものです

偶然知り合いのところで開催されると聞いた「エジプト香油セミナー」という言葉に心が反応し3年ほど前の夏に参加しました。

そこで、エジプト香油というものが、古代文明5000年以上全く変わらない製造方法で作られており、特にエジプト産の香油は、世界のハイブランドが買い占め香水原料になっているほど最高品質と長年認識されていることをその時初めて知りました。

いわゆる香害といわれるケミカルな香りを嗅ぐと頭が痛くなってしまう私は、香油にはその嫌な感覚がないこと、むしろ体が深呼吸をするように楽になることに驚きを感じました。

それ以来、日常のアロマとしてエジプト香油を掃除や浄化など用途に合わせて普段使いをし始めていましたので、クリームに添加しようと思ったのは私にとっては必然なことでした。

テクスチャーによる肌から感じる気持ちよさと、エジプト香油から得られる安らぎをダブルで味わえることが最大の魅力です。

なにより、ボディケアには無関心だった自分自身が、使わないと気持ち悪くなってしまうほど、やみつきになってしまい作るのも使うのも楽しくて、いつも無心になって作っていました。

数か月経つと、段々リピーターの方からのフィードバックなどもいただくようになり、カサつく冬だけでなく、夏の冷房乾燥や日焼け後にも楽しんでいるとシェアがあったり、一年中オーダーが来るようになりました。その頃、知人の助言で化粧品製造に関する法律:薬機法(旧・薬事法)があると初めて知って、せっかくなら、もっと多くの人に知って欲しいし、晴れ晴れと作ってみたい!と、薬機法をクリアするべく製品化に踏み切る決意をしました。

とはいえ、完全な成り行きで始まったド素人の商品です。完全オーガニック植物油100%の乳化剤の入っていないボディクリームを作ってくださる会社は、なかなか見つかりません。心が折れそうになりながら、一つでも信用を得るために、同時並行で自治体からの起業融資を得て、沢山の会社に打診をしては門前払いを繰り返しました。

こんな小ロットでは商売にならないと言われたり、作る過程で保存料を入れないといけないと言われたり、こんな高い原価は有り得ない!と却下されたり、試作段階で機械化するとテクスチャーが大きく異なったり、容器が瓶なんて流通コストを考えたら気がふれている!と言われたり・・・。

キッチンで簡単に出来ることを商品化する事に、本当に多くの壁が存在し難題が続きました。

素人ゆえの思い込みと、化粧品業界の常識を知らないために、先方を呆れさせたり、思考が停止して立ち往生した事も数え切れません。一番驚いたのは女性が毎日使う化粧品の多くは、企画段階で普段化粧品類を使わない男性が多く担当しているという事実でした。自らが担当して生み出した製品を、周りが使うことはあっても、ご本人が愛用する事はほぼ無いわけです。それゆえ、忙しい女性のニーズは、なるべく手間が掛からず、長期保存が可能なもの。。。が求められていると認知されており、本品のような「生鮮食品のように消費期限が短く、温度管理が必要だが体にとって安心安全なもの」など、果たして需要があるのか?と何度も問われました。

イメージ先行型でどうしても値段も使い方も楽なものを惰性で選んでしまう、良くも悪くもそれが多くの人の現状です。

しかし「無いから選べていない」だけで、実は肌にも心にも安心なものを求めている女性たちが増えてきて多く存在するのだと説得し続ける事は、想像していたより、遥かに無謀な挑戦なのかもしれない・・・と気付き呆然としてしまったのを覚えています。

それでも、2年の歳月をかけてきて、この商品を理解してくださり、また、このような(業界的には)突拍子もない挑戦を面白がってくださった方々のご厚意により、なんとか製品化への道が開けました。


またエジプト香油が好きすぎて、香油を扱う業者さんのご厚意とタイミングが重なり、2018年の1月エジプトへも実際足を運んできました。何千年も前に、香油を使った儀式が行われていた神殿を巡り、古代文明の時代には王族や神官しか使うことが許されなかった希少な香油を実際に使う様子が描かれている壁画や、香油の作成過程を記した最古の壁画のある場所をツアーで日本人として初めて見に行くこともできました。

土壌も含め手摘み時期や種植えの季節を見極めて、太古の昔と同じ手法で丁寧に作っているエジプト香油は粘度が非常に高く、アルコールなどが含まれないため肌に優しく穏やかに香る大きな理由の一つだということ、また日本では馴染みがないだけで、エジプト本国やイスラム圏のアルコールが禁止の国では、精油のようにアルコールを含まない香油が多く流通しており、香りを纏う楽しみだけでなく、現在日本の漢方のように生活に密着し、心身のケアにも幅広く使われている日常があることを改めて目の当たりにしました。

時間をかけて人が愛情をこめて丁寧に作ったもの、伝統として伝わる技術と、その気の遠くなるほどの繊細な手間がクリームとの相性の良さだと確信しました。

決して安い商品ではありませんし、生鮮食品並みの消費期限を持つ化粧品部類としては非常に扱いづらいクリームです。製品化には、ニーズがないから不可能だと何度も言われてきましたが、ひとえに、安心安全なものを使いたい、その選択肢があるのだということを女性に知ってもらいたい、という気持ちで動いてきました。

この世に一つしかない自分の身体をいたわるのは、自分しかいません。体がつらくなってから回復への道を辿る大変さは、一度でも体を壊した方なら痛感していると思います。日本ではあまりなじみのないボディケアですが、海外ではいくつになっても女性が女性らしく居るための当然の嗜み(たしなみ)とされている国もあります。

PANTALAクリームが潤すあなたの素肌が、本来人間が持つ美しさを引き出し、幸せな日常をサポートできる可能性を強く感じています。

ぜひ一度お手に取っていただけますように。